捕鯨と文化について


2008/02/01 宮崎

 

最近、日本の捕鯨船と環境保護団体の「いざこざ」がニュースで取り上げられていましたが
そもそも 『なぜ鯨を取る事が問題視されているのか?』 を
改めて考えるいい機会だと思いまして

今回のコラムテーマは「捕鯨と文化について」です。

まず、鯨を取る理由ですが大きく2つに分かれます。

1) 油用 : 主に欧米では油を目的とした捕鯨を行っていた。
2) 食用 : 日本、ノルウェー、アラスカ、カナダ等の国が行う捕鯨

現在では油(鯨油)のみを目的とした捕鯨は環境問題や、
動物愛護の問題から行われていません。
※鯨油に代わる油の生産(あるいは採掘)が可能になった事から採算の合わない
鯨油の需要が無くなった→欧米は捕鯨をしなくなった。 という見識もあります。

ただ、食文化として国や地域に根付いている場合、話は別になります。
捕鯨反対国(あるいは団体)の理由としては

海洋生態系に悪影響を与える(科学的根拠は無い)
※そのために国際捕鯨委員会という機関で調査を行っている。

クジラは知的生物だから殺すのは残酷である
※但し、この理由は家畜は良くて、クジラはダメという考え方の相違の問題に
発展するので公式の場ではほとんどこの系統の主張がなされることはない。

という事みたいですが、
日本では古くは縄文時代から捕鯨が行われ、
昭和初期の食料難の時代、鯨肉が食肉の40%を占めているという資料があるくらい
親しまれている食料です。
(普通にコンビニで鯨肉の缶詰とか見ますし・・)

現在では様々な食料が流通していて貴重なタンパク源という意味合いよりも
嗜好的要素の方が強まっている気がしますが・・
ただ、食文化としての鯨食があり、捕鯨も国際捕鯨委員会の管理下の元
合法的に行われているのであれば何ら恥じることはなく
「堂々とやればいい」と私は思います。

日本は「事なかれ主義」といいますか
国際社会での立振る舞いが下手で、意見を通す事になれている
欧米の「いいなり」になり過ぎだと思います。

このままでは欧米の攻勢の前に日本の意見が食い潰され
鯨を食えなくなるというオチになりかねません。

この間の忘年会の時に「鯨はちょっと苦手」という人も
いましたが、私は結構好きです。
※美味しい料理を食べれば好きになると思います。
(ラム肉にクセがあるように鯨にもクセがあるだけです)

ビバ☆鯨肉!
これからも鯨肉が食べられる日本である事を祈りたいと思います。

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