メタボは悪か? ~ メタボ政策から日本を憂う ~


2009/02/02 宮崎

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)

この単語を聞いた事があると思いますが、何なのかというと
厚生労働省の政策によって浮かび上がって来た単語です。

いわゆる「メタボ検診」ですが

※健康保険に加入の40歳~74歳の国民すべてに検診が義務付けられている。

2008/4から開始されたメタボ検診は、現時点で罰則はありませんが
5年後に、健診の受診率やメタボの改善度という目標の達成状況により、
±10%の範囲内で各保険者の支援金を調整(加算・減算)する、というインセンティブを保険者に与えています。

※直接の罰則は「保険者」であり、「被保険者」ではない

表向きの目的は
『将来の医療費を抑制するために、生活習慣病予備軍を減少させる。』
です。
この政策が出来上がった要因は「高齢者医療制度」です。

高齢者の医療の確保に関する法律施行令 「高齢者医療制度」
第一章 特定健康診査 「メタボ検診」

なんと、いわゆる「後期高齢者医療制度」と「メタボ検診」はセットになった法案なんです。

「メタボリックシンドローム」という難しそうな横文字を用い、
政府は「メタボ=悪」の様な構図を作り上げ
「メタボ検診」をスタートさせました。
しかし、

●「男女の腹囲の基準値が世界標準から逸脱」
※男性85㎝以上、女性90㎝以上がメタボの必要条件であるが、
欧米やアジアで、女性の基準値が男性の値を上回っている国はない。
IDF(国際糖尿病連盟)も日本の基準値に疑問を呈している。
※現在の日本の基準では、40~74歳でみると、男性の2人に1人、
女性の5人に1人が「メタボ予備軍!」
●「基になったデータのサンプル数が少なすぎる」
●「メタボを基準とすることによって疾患の発症を減らすというエビデンスがない」
●「メタボは定義が曖昧で、疾患概念、診断基準として未確立」

等の疑問が提起されていたにもかかわらず、
何も解決されていないままにスタートしたのです。
見切り発車としか受け取れません。

しかも!
健康保険に加入の40歳~74歳の国民すべてに検診が義務付けられています。
全ての人に義務付ける時点で、医療団体等からの献金や票集め的な目的。
厚生労働省、医者、病院、医療関連メーカーなどの新規マーケット開発など、
裏の意味があるのではないかと、勘繰ってしまいます。
検診を受けると医療費が発生し、余計に政府の医療費の負担が増加するのでは?
企業も負担が増加する。・・・

※メタボ健診を導入するだけで、
ある大企業では20億円以上を負担することになるようです。

しかも、メタボ基準が厳しくて容易にはクリアできないらしいです。
財源確保の為の言い訳としか思えません。

しかし、一方で先進国は肥満対策で頭を悩ましているのは事実ですし、
欧米の学者は日本以外の国では絶対できない制度だとものすごく感心してる。
という事らしいです。

(文句を言わない日本人を政府が上手く丸め込んでいる。という様に受け取れます)

ここまでいくと、何か疲れてきました。・・・

・・・・

そういう作戦か!日本政府めー!
余りに稚拙な法案を作り上げ、関係各社の体力と精神力を削り
日本国民を意のままにマインドコントロールするつもりだなー!!
※↑この「くだり」は気にしないで下さい。

まぁ、昨今は不景気のあおりを受け、財政状況も悪くなっているようですから
日本政府自体も高度成長期時代の官僚政治や、利権構造から脱却し
メタボを解消した方が良いと思う今日このごろです。

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